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消えゆく九十九里の砂浜 |
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(1)九十九里浜の成り立ち |
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(3)九十九里浜で何が起こっているか |
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その九十九里浜で今急速に砂浜が減少しているのです。 |
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砂浜の減少は海の中にも大きな変化を及ぼして行きました。 流砂の充分補給のあった時代には、海の中には海岸線に平行していくつもの海の中の川があったのです。 昔は沖に出るのにはこの川をいくつも乗り越えて沖に出たもので、干潮時にはこれが地上に現れて、子供のための自然に出来たプールのようで、太陽熱に暖められた海水はとても暖かくてそこには小魚が沢山いて、手掴みがさえ出来たものでした。 流砂の減少はこの海の中の川を失わせてしまい、まるでプールの底のように海底は平らになってしまったのです。 そのために魚たちは住家を失って急速に魚介類の減少を招いてしまったのです。 |
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上記の写真は飯岡漁港の写真です。 この右半分は日本のドーバーと言われる屏風が浦です。 人家の見える部分は飯岡市内でここから左へと九十九里浜が広がるのですが、屏風ヶ浦の海食を防ぐために強固な堤防やテトラポットで守られています。 更に漁港から伸びる防波堤は波の動きを変えてしまって、湾岸流が発生しにくくなっているのが波の動きから分かります。 |
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それでは消え行く九十九里の砂浜を守るにはどうすればいいのか。 ここまでも破壊された九十九里の砂浜を復活維持させると言う技術的な問題解決だけでも人間の知恵と莫大な資金が必要であるにもかかわらず、更にやっかいなのは海岸線の管理が各官庁にバラバラに管理されていることです。 海の中は「水産庁」、海岸線は「国土交通省」、暴風林は「千葉県北部林業事務所」管轄です。 これらの管理体制のため、法律も森林法、海岸法、港湾法、漁港漁場法、河川法、などなどの法律でがんじがらめに拘束されてしまっているのです。 個々の法律はそのある分野においては優れた法律かも知れませんが、「九十九里浜はこうあるべし」と言う絶対前提条件が前提起されていないことに問題があるのです。 今のままの法体系で進めばお互いの利害関係が前に出てしまい、総論賛成各論反対の繰り返しで「九十九里浜をより良い状態で子孫代々までいかにして残すか」と言う根本的問題にたどりつけないでしょう。 また別の所にも問題があります。地元住民にとって今の暮らしには砂浜は必要ではない、と言う意見が以外に多いのです。 漁業や魚で生計を立てる人は激減しているし、漁業関係者であっては砂浜は邪魔でさえある、と言う意見が多くを占めると言うことです。 こういう難しい問題を抱えて、今九十九里浜はテトラポットや防波堤に囲まれて苦悩しているのです。 |
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